フォーミュラ・ニッポンってご存じですか?F1に最も近いといわれる日本最高峰のレースです。
携帯電話のトップ企業・NTTドコモも、スポンサーとしてフォーミュラニッポンに参戦しています。参戦する上での目的の一つに、「通信実験」を掲げて実行しています。これは、なんと時速300km/h近くで疾走するフォーミュラ・マシンと、PHSデータ通信によって情報交信しよう、というものです。
この通信実験のデモンストレーションや、基礎検討に用いることのできる「モデルカー」がかねてより検討されていました。ここで、ラジコンカー関連の電子装置に実績をもつ河西電子がプロジェクトに参加し、その製作に至ったわけです。
モデルカーはPHSデータ通信によって、操縦者からのコントローラーデータを受け取り、ESC(スピードコントローラ)、サーボ(ステアリング操作)を操作します。
同時に、モデルカーは回転センサーからの速度情報、Gセンサーからの加速度情報をリアルタイムに測定し、車載カメラからの画像もあわせて、操縦者側に送信します。
このような、操縦者からのデータを受け取るだけではなく、モデルカー側からの情報を同時に発信する双方向通信技術が発展すれば、例えば遠く離れた遠隔地から電話回線を通じてロボットを制御する、といった応用が考えられます。
本モデルカーにおいて中心的な役割を担っているのがe-FG制御ユニットで、その中でもPIC16F873というICが、実質的にすべてのプロセスを行っています。
PHS受信データの解析、サーボおよびスピードコントローラの制御、回転センサー、Gセンサーのデータ解析、数値化、送信・・・・と非常に複雑なプロセスを、たったひとつのICで行っているのです。
制御系のほかにも、駆動系の構築やボディの塗装まで行いました。
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完成したモデルカーは現在フォーミュラニッポン会場にてデモンストレーションに使用されています。 |
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